2021年総括、年末年始の業務のお知らせ / 2021 Summary

先ほど事務所から東京駅方向を見た景色です。天気が良くビルが夕日に照らされて綺麗ですが手前の手摺の錆がひどいですね。

年末年始の業務ですが、今年は本日12/29まで、来年は1/7からはじめます。休み中もメール対応は致しますので何かございましたらご連絡下さい。

今年は主に実施設計に明け暮れた一年でした。実施設計(つまりは設計図書作成)は、設計事務所の業務としては一番重要で、クライアントの思いを現実のものにするための、間違いや漏れのあってはならない図面となります。設計図というよりは「工事組立て図」的な要素が強く、実際に造ってもらうにはどうすれば良いかを常に考えながら図面を描くので、物件の種類や規模にも依りますが、私の場合はA3サイズで100〜200枚位の図面となり、1物件で最低2〜3ヶ月はかかる作業となります。これが重なると大変ですが、今年はうまい具合に重ならず、けれども一つを終えるとまた別物件の実施設計という具合で数珠つなぎで年始から今までずっと何かしらの図面を描いていました。

先ほど今年最後の物件の工事請負契約を終えて頂いた所です。ようやく肩の荷が少し軽くなりました。

充実していて有り難いですが、少々疲れも溜まります。

けれども実施設計を終え金額もクリアーし、着工した物件は、現場に行くのが楽しく疲れが癒やされます。 設計したものが実際に立ち上がる過程がもちろん楽しさの要素でありますが、私が密かに楽しんでいるのは、現場監督さんや大工さんとのやりとりや、黙々と正確で美しく作業をされる職人さんを眺めることです。 何が楽しいかというと、自分が作成した図面を元に皆さんが「健全」に振る舞って頂いているのを見られる事です。オーケストラの作曲者が上手な演者を見る気分とでもいうか、なんとも言えない充実感があります。 ここにはエゴもサボりも言い訳もなく、ひたすら実直に目標に向かって作業をする世界があります。そして、必要以上の見返りを求めていません。

残念なことに、これとは真逆の事が世の中多くあって、今年は特にコロナウイルス対応などでそれが露呈して見ることになったり、時々自分自身も触れてしまうこともあります。

けれども自分としては、この健全さを保てるように、ひたすら出来る事に従事しようと思います。つまりはクライアントの意向をよく聞き誠実に設計図書を作成する事、このことが課せられている最低条件だと思います。そしてその上で、新しい何か、誰もつくっていない何かに挑戦していければと思います。

2022年もどうぞ宜しくお願い致します。

森吉直剛